マイクロ法人 はじめての申告(16)納付、控、還付

 こじかのマイクロ法人は2017年12月31日に第1期の決算を向かえました。2018年2月3日に郵送で法人税、法人県民税、法人市民税の確定申告を行い、2018年2月8日までに受付印が押印された各申告書の控えを入手することが出来ました。その後、2018年2月19日、指定の銀行口座に所得税が還付されました。


法人地方税の納付(2月5日)

 こじかのマイクロ法人は赤字決算で、納付すべき法人税はありませんでした(参考:別表一(一)別表四)。所管の税務署から送られてきた納付書は結局使わず仕舞いでした。 しかし、赤字決算であろうとも法人地方税の均等割は納付しなければなりません。県税事務所と市役所からそれぞれ送られてきた申告書に付属していた納付書を使って納付しました。付属と言っても申告書と一体で、ミシン目に沿って切り離せるようになっていました。 切り離した納付書も申告書と同様に複数枚の複写式になっていました。住所や社名、管理番号など、納付額以外はすべて最初から印字済。均等割額の欄と合計額の欄にそれぞれの金額を記入すれば納付書が出来上がりました。

(図は納付書のイメージです) 

 納付額は、法人県民税が2万円、法人市民税が5万円、合計で7万円です。ただし、こじかのマイクロ法人は設立初年度だったので、納付額は月割りされ、先の金額よりも少額でした。二年目は満額の7万円を納付しなければなりません。

 ちなみに、全力法人税では均等割の月割り計算まで自動でやってくれました。 出来上がった法人県民税と法人市民税の二つの納付書を郵便局の窓口に持ち込み現金で支払いました。郵便局では領収日付の入った領収印を押印し、納付書の先頭を控として返してくれました。これが各法人地方税の領収書(納税の証明)となります。 納付日は2018年2月5日。納付期限は決算日から二か月後の2018年2月28日だったので、かなり余裕をもって納付したことになります。

納付の会計処理

 こじかのマイクロ法人では、管理が面倒な現金勘定を利用していません。現金の支払は社長が立て替え、後日、社長の個人口座に振り込むかたちで精算しています。 


借方 金額 貸方 金額
未払法人税等  20,000  普通預金  20,000
未払法人税等  70,000  普通預金  70,000

 この仕訳は第2期の会計期間に計上しました。第1期の決算では同額の未払法人税等を貸方に計上していましたから、未払法人税等は第2期に残高がゼロになりました。

申告書の控の受信(2月8日)

 2018年3月24日の記事(申告書の提出)の通り、こじかのマイクロ法人では、法人税、法人県民税、法人市民税の提出を郵送で行いました。その際、【控】の返信用封筒を切手を貼って同封しました。 全ての申告書は2018年2月3日(土)の午後14:00にポストに投函しました。いずれも2月5日(月)の午前中には到着したはずです。数日後、各申告書の【控】が返信用封筒で送られてきました。 

申告種類 申告書【控】受信日
法人税  2018年2月8日(木)
法人県民税  2018年2月6日(火)
法人市民税  2018年2月6日(火)

 法人税の申告書【控】には6日(火)の受付印が押印され、返信用封筒の切手には7日(水)の消印が押されていました。少額とはいえ所得税を還付する申告内容です。思いのほかサクサクと処理してくれた感じです。 

 法人県民税と法人市民税の方はさらにスピーディーで、各申告書の【控】には5日(月)の受付印が押印され、返信用封筒の切手にも5日(月)の消印が押されていました。申告書が到着した日に受付処理し、その日のうちに返信してくれたようです。素晴らしい仕事ぶりですね。お役所仕事とバカにできません。

所得税の還付(2月19日)

 こじかのマイクロ法人はソーシャルレンディングによる収益があります。ソーシャルレンディングの収益は所得税(正しくは所得税及び復興特別所得税)が源泉徴収され分配されます。 法人が支払った所得税は申告により法人税の額から控除することが出来ます。しかし、こじかのマイクロ法人は赤字決算のため控除すべき法人税がなく、所得税を全額還付する申告をしました。 

 2018年2月17日(土)、国税還付金振込通知書を受信しました。別表一(一)で申告した還付金が、指定したゆうちょ銀行の口座に振り込まれる旨が明記されていました。

 2018年2月19日(月)、申告した通りの金額が指定口座に着金しました。所管の税務署が受付したのは2018年2月6日(火)。受付日から数えて13日後に所得税が還付されました。めでたし、めでたし。

還付金の会計処理

 2018年3月23日の記事(税の仕訳)の通り、着金した還付金は雑収入で処理しました。 

借方 金額 貸方 金額
普通預金  30,000  雑収入  30,000

ブログ記事用の架空モデル

 この記事に登場した会社名、人名、金額等はすべて架空のものです。今後作成を予定している他の別表の記事でも、同様の金額を使う予定です。設立初年度の決算・申告ですが、2017年1月1日設立というありえない設定です。 

勘定科目 金額
税引前当期純利益  △ 200,000 円
法人税等 100,000 円
  源泉徴収(ソーシャルレンディング) 30,000 円
  法人県民税(均等割) 20,000 円
  法人市民税(均等割) 50,000 円
当期純利益 △ 300,000 円

 また、ソーシャルレンディングで源泉徴収された所得税を、指定の銀行口座に全額還付するような申告内容となっています。

この記事について

 この記事はマイクロ法人ではじめての申告を行ったこじかの個人的な備忘録です。法人税や申告などの税務に関する助言ではありません。また、この記事を参考にして税務を行った結果、損害を被ったとしても一切の保障やサポートは致しません。すべて自己責任でお願いします。

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