マイクロ法人設立 肩書は発起人
マイクロ法人を設立した場合、創設者の肩書は代表取締役や代表社員が一般的かと思います。別に肩書で仕事をするわけではありませんが、ただでさえ設立したばかりの、信用のない会社です。せめて名刺に記載される肩書ぐらいはその会社を代表するようなものでありたいです。名刺を受け取った側としても、そのような肩書があるだけで話の進み方が違ってくると思います。
副業NGのサラリーマンが妻を社長にしてマイクロ法人を設立する場合、自らは取締役や使用人にはなれませんから、社長や代表はもちろん、○○部長や○○担当などの肩書も使えません。そんな肩書を入れた名刺を使い、その名刺が勤務先に渡りでもしたら、それこそ言い訳のしようがありません。
2016年12月9日の記事(祝!宅建士合格)の通り、こじかは宅地建物取引士の資格試験に合格しましたから、宅地建物取引士証交付の暁には、この資格を名刺に記載しようと思っています。不動産会社に勤める方は必ず記載するでしょうし、違和感はありません。
でも、何か物足りないのです。名刺を受取る側にしてみれば、宅建業の専門家であることは解っても、責任者は別にいると思うでしょう。表向き責任者は代表取締役の妻しかいないわけですが、妻自身は会社の代表として仕事をするつもりはなく、そんなことを無理強いすれば「辞める」となりかねません。困りました。
そこで思いついたのが「発起人」という肩書です。
会社法第26条によれば、発起人とは設立する会社の定款を作成し記名押印した人のことで、なおかつ発起人は設立時の発行株式を1株以上引き受けなければなりません。簡単に言うと、発起人とは「会社設立に直接関与した株主」ということになります。会社の設立には欠かせない存在ではありますが、実際に会社を運営する役員を示す肩書きではありません。
一般的に、名刺の肩書は代表取締役のように役職や地位を示すものです。例えば、トヨタ自動車の株式を保有しているからといって、株主という肩書きが記載されたトヨタ自動車の名刺を作成する人はいないでしょう。そんなバカなことをしても誰も相手にしてくれません。
では、会社を設立した張本人、特殊な株主である発起人という地位を名刺に記載する例はあるのでしょうか。ずいぶんネットを検索してみましたが、そのような人はいないようです。通常、発起人は取締役などの役員に就任しますからあえて発起人を名乗る必要はないのでしょう。一方で、取締役に就任しない発起人もいるでしょうが、そのような人は出資者(スポンサー)であって、あえてそれを名刺の肩書にする必要性がないはずです。これらの理由から、発起人を名刺の肩書として記載する人は存在しないのだと推測します。
仮に、肩書きが発起人と記載された名刺を渡された人はどのように反応するでしょうか。普通に考えれば「発起人???」となるでしょう。そんな時は間髪入れず、「私がこの会社を設立しました。設立時と同数の株式を現在も保有しております。そして、もう一人の発起人である妻が会社の代表を務めております。」といえば相手も安心してくれるのではないかと考えました。
多少説明を要する肩書きではありますが、名刺交換時の話題提供になると前向きにとらえたいと思います。そして肝心の勤務先に名刺が渡ってしまった場合でも、発起人であることを理由に就業規則違反を問えませんから、白を切り通します。
以上のことから、副業NGの会社に勤務する社畜人こじかは、妻を社長にして設立したマイクロ法人の名刺を作成するにあたって、名刺に記載する肩書きを「発起人」にしようと思います。
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