マイクロ法人 はじめての申告(7)別表四
「全力法人税」を使った別表四の作成について紹介します。 こじかのマイクロ法人は2017年12月31日に第1期の決算を向かえました。2018年2月3日に郵送で法人税、法人県民税、法人市民税の確定申告を行い、2018年2月8日までに受付印が押印された各申告書の控えを入手することが出来ました。
申告書の作成メニュー
全力法人税はメニューの順番に入力していくと申告書が出来上がる設計になっいます。ぱっと見た感じ申告書メニューの順序はバラバラです。別表一、別表二、別表四、別表五というように順を追った作成メニューにはなっていません。 おそらくは、同じ数値を何度も入力させないようにするために、このような順序になっているのだと思われます。素人的にはとっつきにくいのですが、真の意味で素人にやさしいデザインになっています。
別表四を作成するには、基本情報登録(2018年2月27日の記事)を済ませ、勘定科目内訳書(2018年3月3日の記事)の入力を済ませ、申告書メニューの上から順番に別表2、別表15、法人税等の納付状況(別表5(2))、別表7の入力を済ませた上で、別表4をクリックします。
別表四の作成
別表四は申告書の中心となる明細で、その記入項目の数は膨大。その上、留保や社外流出などの専門的な概念を理解していないと、どこに何を記載して良いのやらチンプンカンプン。素人が申告書の作成を自力でやろうとして戦意を挫かれる代表的な別表です。ボスキャラ級の別表と言ってよいでしょう。
しかし、全力法人税では、ボスキャラ級の別表四がスライム程度のへなちょこキャラになっています。事実、こじかのマイクロ法人では1か所しか入力していません。ホイミでHPを満タンにして挑んだのに、ただの一撃で仕留めてしまった。そんなあっけなさでした。 こじかのマイクロ法人が入力したのはNo.29(法人税額から控除される所得税額・・・)。ここにソーシャルレンディングで源泉徴収された金額を入力しました。もっとシンプルな法人であればNo.29の入力も不要でしょうから、その場合、全く入力無しで別表四が完成するという信じられないことが実現します。
ちなみに全力法人税の別表4入力画面で入力可能なのは8か所です。それ以外は他の入力画面からの転記や自動計算なので、入力したくとも入力できません。画面下の[ 保存 ]ボタンをクリックして別表四の入力は終了となります。
巧妙な自動計算
前述の通り、ほとんどの項目は他の入力画面からの転記や自動計算です。しかもこれらの計算プログラムはかなり巧妙に出来ています。 例えば、No.1(当期利益又は当期欠損の額)の金額(-300,000)をこじかは別の入力画面でも入力していません。推測ですが、基本情報登録決算情報登録画面で入力した確定法人税等差引前当期利益の額(-230,000)から、自動計算した法人税額(70,000)を差し引いた金額が自動転記されているものと思われます。
No.5(損金経理をした納税充当金)には、自動計算された法人税額(70,000:法人住民税均等割のみ)が転記されていました。こじかのマイクロ法人は設立初年度であったため、実際には法人住民税均等割の額が月割りで自動計算されていました。おそらく基本情報登録の各種登録内容(資本金、会計期間、地方税の税率など)を材料に自動計算したものと思われます。
上の入力画面のキャプチャを見ると、ゼロ(0)表示の個所が多い事に気づきます。こじかのマイクロ法人では使っていない他の別表や勘定科目内訳書の入力内容から転記または自動計算されるものと思われます。全力法人税って本当に素晴らしいですね。 このように可能な限り自動化されているので、全力法人税の入力は必要最小限となります。
別表四の印刷
先の入力画面で完成した別表四は、印刷メニューでPDF出力することが出来ます。 PDF出力できるのは有料版だけです。ただし、無料版でも先の入力画面は使えますから、手書きであれば無料で別表四を作成できると思われます。
ブログ記事用の架空モデル
この記事に登場した会社名、人名、金額等はすべて架空のものです。今後作成を予定している他の別表の記事でも、同様の金額を使う予定です。設立初年度の決算・申告ですが、2017年1月1日設立というありえない設定です。
勘定科目 | 金額 |
税引前当期純利益 | △ 200,000 円 |
法人税等 | 100,000 円 |
源泉徴収(ソーシャルレンディング) | 30,000 円 |
法人県民税(均等割) | 20,000 円 |
法人市民税(均等割) | 50,000 円 |
当期純利益 | △ 300,000 円 |
また、ソーシャルレンディングで源泉徴収された所得税を、指定の銀行口座に全額還付するような申告内容となっています。
コメント
コメントを投稿