登記簿謄本を500円で入手
「登記ねっと」を利用し登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を請求してみました。手続きの二営業日後には郵便で到着し、料金は一通当たり500円と窓口よりも100円お得。しかも郵送代(120円)は登記ねっと側の負担でした。
マイクロ法人を運営していると各種口座開設などで登記簿謄本を使います。しかも、発行から三ヵ月以内などの条件を付けられるため、あまり多くを手元に置いておくことが出来ません。インターネットだけで手続きが完了する「登記ねっと」はとても便利です。 料金と手間を考えると、窓口より「登記ねっと」が有利であり、今後、登記簿謄本のために法務局の窓口を訪れることはないでしょう。
登記ねっと
正式には、「登記・供託オンライン申請システム」(登記ねっと 供託ねっと)と呼ばれる法務省が運営するインターネットサービスのメニューのひとつです。
かんたん証明書請求
登記・供託オンライン申請システムのポテンシャルをあまねく利用するには「申請用総合ソフト」のインストールが必要です。しかし、この「申請用総合ソフト」は導入の敷居が極めて高く、素人を寄せ付けないようになっています。 セキュリティーという大義名分のもと、恐らく、行政書士などの法務省の仕事に協力するプロのために一種の参入障壁を築いてあげたのでしょう。アメとムチ、素人は使うなというメッセージですね。
ただし、素人の利用頻度が最も高い登記簿謄本の請求だけは「かんたん証明書請求」という逃げ道を用意しています(ガス抜き)。初回のみの事前登録をすればWebブラウザーを使って登記簿謄本等の証明書を請求できる仕組みです。
今回、こじかは「かんたん証明書請求」を利用して登記簿謄本を請求しました。商業・法人登記関係と不動産登記関係の登記簿謄本を請求できます。どちらも料金は500円(郵送代込み)です。 なお、「かんたん証明書請求」では印鑑証明書を請求できません。もちろん「申請用総合ソフト」では可能です。これは非常に残念なことです。
手数料の納付
国庫金の電子納付に対応している金融機関のインターネットバンキングで納付が可能となっています。こじかはのマイクロ法人名義の口座ではゆうちょ銀行が対応していました。住信SBIネット銀行は対応していませんでした。 事前登録後、かんたん証明書請求のWebサイトでマイクロ法人を検索・請求します。請求しただけでは納付状況が「未納付」となっていて登記簿謄本が発送されません。納付ボタンをクリックし納付手続きへ進みます。
明細が表示されたら、電子納付ボタンをクリック。 金融機関を選択します。ゆうちょ銀行で納付したいので「銀行、信託銀行」をクリック。 ゆうちょ銀行の頭文字「ゆ」をクリック。 「ゆうちょ銀行」をクリック。 見慣れた「ゆうちょダイレクト」のWebサイトが表示されたら、いつものようにログインし、画面の指示に従って手数料を納付します。 納付が完了すると、納付状況は「納付済み」へ変わります。登記簿謄本の郵送
手数料の納付後、翌営業日には郵便が発送され、発送の翌日には到着しました。
- 2017年4月14日(金) 請求・手数料納付
- 2017年4月17日(月) 郵便発送
- 2017年4月18日(火) 郵便到着
手続きの翌日に発送しているあたり、お役所とは思えないスピード感です。二営業日後に手元に届くのは非常にありがたいです。
雑感
メリット
- 登記簿謄本を窓口で請求するよりも一通当たり100円お得
- 郵送代は手数料に含まれている(無料)
- 窓口へ出向くための交通費がかからない
- 手数料の納付を含むすべての手続きがネットで完了する
デメリット
- 手続きは平日のみ
- しかも8:30~21:00まで
- 印鑑証明書は請求NG
折角たくさんのメリットがあるのに、利用時間に制限がありすぎてガッカリです。しかも、Webサイト上では21:00まで利用できることをメリットのように宣伝する始末。このあたりの感覚はお役所そのものです。せめて土曜日を解禁し、利用時間は5:00~24:00ぐらいに拡大してほしいものです。
印鑑証明書の請求NGは致命的です。登記簿謄本と印鑑証明書はセットで使うことも多いため、印鑑証明書だけがネットで気軽に入手できないのは不便そのもの。改善を期待しましょう。
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